2005年10月20日(木)昼公演
2005年10月22日(土)昼公演
梅田芸術劇場
原作・隆慶一郎
脚色・中島かずき
演出・いのうえひでのり
出演・堤真一・松雪泰子・古田新太 他
今回は、初新感線観劇の知人に頼まれて引率兼だったので、2days観劇とあいなりました。
でも、結果的には良かったです。1度観た日に「これは、もう一回観なければ」と、思ったので。
新感線、初の原作モノ。
新感線、初の歌ナシ演出。
新感線、初のギャグなし演出。
新感線、初のセクシーシーン有り。
初モノ揃いの今回で、前評判はまさに「賛否両論」といった感じでした。
「こんなの新感線じゃない!」と言う人たちと、「やっぱり新感線はすごかった!」と、言う人たちと真っ二つな感じで、わたしも自分の目で確かめるまでは、かなりドキドキだった。
で、結果、わたしは、「やっぱり新感線はすごかった!」派。
特に、新感線のギャグマシーン橋本じゅんさんが、今回はかなり男前演技をしていて、わたしは感動しました。
渋かった~。
そして、今回、わたしも個人的にお初な事が!
何と、2度目の観劇日、座席が1列目!
しかも、ドセンター!
ファンクラブ入ってて良かった!
さてと。
物語は、赤ん坊の時に、剣豪宮本武蔵に拾われ山奥で育てられた松永誠一郎(堤真一)が、26歳になった日、師の遺言通り山を下り、江戸の新吉原へ幻斎老人(藤村俊二)を訪ねるところから始まる。
山奥育ちの田舎青年。しかし、剣の腕は武蔵仕込みの二天一流。そして、自覚はないが美男子の誠一郎。
吉原に着くなり、彼は高尾太夫(京野ことみ)と勝山太夫(松雪泰子)に気に入られた様子。
そして、未来を予見する力を持つ幻斎の孫、おしゃぶ(田畑亜弥)は誠一郎の未来を告げる。
そして、幻斎も誠一郎に告げる。
「吉原はこの世の極楽。そして地獄」
その意味を推し量ろうとする誠一郎の前に、飴売りに変装した裏柳生の義仙(古田新太)が現れる。
義仙は、柳生総帥の穏健派である兄・宗冬(橋本じゅん)とは違い、秀忠の怨念を一身に背負ったような悪の化身。容赦なく誠一郎に斬りかかるが、彼も斬られるような腕ではない。互角に斬り合う二人を宗冬が止める。
なぜ、裏柳生の者に狙われなければならないのか、なぜ自分が吉原へ来なければならなかったのか。
誠一郎のとまどいをよそに、彼の周囲はすでに動き始めていた。女を知った後に、彼の使命を教えようと幻斎に言われ、高尾太夫と一夜を共にした次の日、誠一郎は再び攻めてきた義仙の言葉によって、自分の出生の秘密を知る事となる。
親に捨てられて武蔵に拾われたあわれな子どもだと思い込んでいた自分に、恐るべき過去があった事を知る。
親に捨てられたのではなかったという安堵と同時に、あまりな出生の秘密に激しく動揺する誠一郎。
そして、幻斎の友、八百比丘尼(高田聖子)の導きにより、過去を見、吉原の者たちの野望を知る。
すなわち、彼らはもとは山の民「傀儡子一族」の者であり、幕府の差別政策により虐げられてきた人々なのだと。
差別される身分から脱出しようと、若き日の傀儡子一族の長だった幻斎は、傀儡子の女たちを身分の上下のない廓で働かせ、町や村の女たちと分からないようにして、やがて年季があけたらそ知らぬ顔をして、人々の中に紛れて暮らせるようにと画策していたのだった。
そのため、吉原は遊郭というよりは、その設計は城そのものだった。
最後に必要なのは、幕府の公的な営業許可が必要だったので、幻斎は家康に直訴に出る。
無謀にも思える作戦に、しかし家康は簡単に許可を出す。
それがすなわち「吉原御免状」。
家康の署名が、家康自身も傀儡子の一族だとほのめかす内容だったために、裏柳生の者たちが必死にその書を手に入れようとしているのだった。
そして、誠一郎の父親が天子様だと知って、天子の血を引く人間が吉原の統領になれば、誰も傀儡子一族を差別できなくなり、幕府の差別政策が水泡と化す事を恐れているのだった。
誠一郎は、そんな紙切れ一枚に人が斬り合う事は愚かだと思い、
「男と女がいる限り吉原はなくならないのでは?」
と、幻斎に疑問を投げかける。そんな誠一郎に、幻斎は「甘い」と、一喝。
「それじゃあ、ただの買春宿だよ。傀儡子の民を救う事にはならないんだよ」
そして、幻斎たち吉原者たちに、吉原の頭領になってほしいと頭を下げられるが、誠一郎は断る。
幻斎たちは落胆するが、無理強いはしない。
しかし、誠一郎が迷っている間に、彼の周囲では人が殺され、密かに想い合っていた勝山太夫も、義仙に無惨に殺される。
「優しすぎるのは、悪なんだよ」
勝山太夫が死ぬ前に、幻斎は誠一郎に告げる。
三人の女…高尾太夫も勝山太夫もおしゃぶも大切に思う誠一郎の甘さは、幻斎の言うように勝山太夫を死に至らしめる。
「殺したのはお前だよ」
義仙に言われ、誠一郎は修羅と化し、義仙たち裏柳生の者たちと激しく斬り合う。
多くの者を斬り殺し、自分の中に恐ろしい鬼を見た誠一郎は黙って山へ帰ろうとする。
しかし、そこへおしゃぶをはじめとする者たちが、誠一郎を迎えに待っていた。
「俺は、今まで何をしていたんだろう」
それが、ラストのセリフ。
・・・正直、一回目を観終わった時は、このセリフで終わり!?と、驚いた。
でも、なぜなんだろうと考えるうちに、このセリフがとても余韻のあるセリフだと分かった。
単純に言ってしまえば、この芝居は、自分を捨て子だと思っていた居場所のない一人の若者が、最終的に自分のなすべきこと、居場所を見つける「自分探しの旅だぜへへへイ♪」ってな事なんだと思う。
そこに、傀儡子一族という、幕府によって被差別の立場に置かれざるおえなくなった者たちの物語がからめてあって、新感線の以前の作品『アテルイ』を思い出したりした。
新感線は、相変わらず、時代の大ヒーローではない、滅んでいった者たちとか、虐げられていた人たちとか、そういう歴史の表舞台には立たなかった人たちが主人公になるから、おもしろい。
今回の見所は大きく分けて、三つ。
一つ目は、花魁姿の京野ことみと松雪泰子の艶やかさ。
二つ目は回り舞台をフルに使った、吉原の街の俯瞰美術っぷり。
三つ目は、堤真一と古田新太の対決殺陣シーン。
松雪靖子さんの花魁姿が美しいであろう事なんか、誰にでも予想できるだろうけれど、京野ことみさんの花魁姿もこれまた、可憐で美しかったです。松雪さんが大人の女というならば、京野さんは花魁なのに、少女のような不思議な存在感でした。
回り舞台の上でくるくると動く紅格子は、本当に鮮やかで、舞台転換に一役も二役も担っていた。
今回、二回とも、前の方の席で観られたけれども、回り舞台演出を味わうならば、二階席や三階席の方が絶対に良かったはずと、思った。
そして、堤真一さんと古田新太さんの対決シーンは、もう腕のいい殺陣役者二人なわけなので、ものすごい美しい殺陣シーンでした。もう、何かうっとりするしかないって感じ。
色男2人(え?何か文句ある?)が向かい合って殺陣しまくっとるわけですから、ヨダレ出ますよ。笑
迫力と色気のある殺陣。見飽きない。
『野獣郎見参』以来の、二人の競演で、まさに「待ってました!」と、声を掛けたくなる感じでした。
しかし、その殺陣も、おそらく上の方の席で観たら、布陣がすごくかっこよかったんだろうなぁと、予想。
そう言うわたしに、一緒に観ていた友人が一言。
「どんな席にも、それぞれの良さがある」
名言です。
で、わたしの1回目の4列目席と、2回目の1列目席の良さは、一言で申せば「役者が近い」事です。
ってゆうか、それに尽きる。
特に今回は、ステージに腰掛けてセリフを言う場面がすごく多かったので、手を伸ばせば触れてしまえる距離に、堤真一さんがしょっちゅう座るんです。
わたしがストーカーなファンなら、触ってたな。笑
でも、改めて舞台って怖いな~って、思いました。ホント、変な人いたら触るよ、あんな近かったら…。
至近距離に、ナマ堤真一。
まず、出てきた瞬間に思った事は、
顔、ちっちゃ!
背ェ、高ッ!
足、長ッ!
ケツ、ちっちゃ!
お肌つるつる!
って、事でした。
何かねえ、今までわたしが日常生活で出会ってきたハンサムくんたち全てがニセ者にしか思えなくなった。笑
また、人生踏み外すわ~。笑
本当の美男子っていうのは、こういう生き物の事を言うのか!と、感動しちゃった。笑
何か、根本的に全く違ってたゾ…。
「水もしたたるいい男」なんて、まぁ、昔の人は大げさな(笑)なんて、思っていましたが、その形容が似合う人が世の中には本当にいるんだと知りました。
昔の人は、すごい!目からウロコ。
本物の美男子っていうのは、本当に水したたってます。
嘘じゃありません。しっとりしてます。笑
美男子なんて生き物、これから先の人生で間近で見られる事なんてないかもしれないので、思いっきり見つめときました。こんなところまで貧乏性でどーする!?笑
でも、着流しだから、しょっちゅう太もも大サービスだし、ふんどし一丁になるし、はっきり言って目のやり場にこまる事もありました…。照
だって、見ず知らずの男の人の太ももなんてじーっと見ないよ、普通…。ふんどし姿なんて見ないよ、普通…。
しかも、多分、じーっと見てたら「見過ぎやろ、おまえ」ってバレるくらい近い。
だから、露出度高し…な、時は、松雪さんばっかりじーっと見てました。
同性だと、平気なんだよね。笑
そんな、わたしですが、至近距離の古田新太さんをじーっと見る事はできませんでした。
だって、すごい近くて、色っぺくて、しかも極悪人の役だから、すごい目つきで客席睨んでるし、かっこよすぎて見るのもパワーいるくらいすごく緊張した。不覚にも、すっごいドキドキマシーンと化してしまったゼ…。
一緒に見ていた友人たちの存在を忘れ去って、この世には古田さんとわたししかいないくらいの勢いで緊張した。
あんなに間近で古田さん見つめてて、目なんか合っちゃった日にゃぁ、わたしは観劇中に鼻血出しちゃうと思う。
もう、何かすみません。感想の締めが、やっぱり古田ラヴなだけのわたしで…。
恥ずかしい…。
あきれた人は、自分の好きな役者さんに置き換えて考えてみて下され。
わたしの事、笑えないと思うよ!
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